自転車乗って元気にプールへ、とも思っていたのだが、
朝から少々お腹の具合が悪く、体調がイマイチ。
なんか適当にちょと広い公園でも行って、
知らない町を歩いて、風呂屋寄って帰ろうなんて思った。
地図で、あまり行ったことのない新宿から北西のほうを見て、
緑色に塗られている所を探す。
まず目についたのは「哲学堂公園」。
ここは前々から気になっているところなので、
こんな適当な気分の日には行きたくはない。
その近くにあったのが「平和の森公園」。
まったくノーマークだったところ。
調べてみると、中野刑務所跡ということ。
ちょっと興味が湧く。よし、ここにしよう。
西武新宿線、沼袋駅近く。
しかし電車に乗っていく気は起きない。
なんとなくバスで行きたい気分。
電車のほうが速いし運賃も安いのだが、
この日のゆるい気分に合っているのはバス。
調べると、新宿西口からの野方行き関東バスが近くを通る。
東京マラソン前日の都庁周辺を見ながら(3つ前の記事)、
新宿西口バスターミナルへ。
本数少ないバスだが、いいタイミングで乗ることができた。
このバスの路線はとてもシンプル。
新宿西口から小滝橋通りを北へ。
北新宿一丁目で大久保通りに入り西へ。
山手通りを渡りそのまま中野五差路へ。
そこから中野通りを北へ。
中野駅北口に至り、ちょっと北の早稲田通りを西へ。
環七を北へ行けば野方駅。
終点の手前の野方駅南口(名前に反し野方駅まで結構遠い)でバスを降り、
環七に架かる歩道橋を渡ってちょっと行くと、妙正寺川の流れ。

川沿いを歩いてしばらく行くと、平和の森公園、到着。
芝生広場でぼんやり過ごす。
広場の向こうには下水道施設、中野水再生センター。

杉並の「蚕糸の森公園」は蚕糸試験場跡、
目黒の「林試の森公園」は林業試験場跡、
なんだって中野刑務所跡を「平和の森」なんて、
どこにでもありそうな名前にしちゃったのかな(実際、大田区にも同名の公園がある)。
刑務所跡なら「あがないの森」なんて、どうかな。
ところが後で中野刑務所のことを調べてみたら、
ここには政治犯・思想犯が多く収容されていたそうだ。
http://www2u.biglobe.ne.jp/~itou/keimusyo.htm
著名な受刑者には、
亀井勝一郎、小林多喜二、中野重治、埴谷雄高なんてビッグネームが並ぶ。
あがなうべき罪など犯していない人々。
やはり「平和の森」のほうがふさわしいようだ。
公園管理所の一角には展示コーナーがある。
戦争に関するものが中心で、あまり刑務所に関する資料は見当たらなかった。
ただ、刑務所の正門が残っているということを、そこで知ることが出来た。
見に行く。
隣接する水再生センターの向こうは法務省矯正研修所東京支社。
その敷地内にレンガ造りの重々しい塊のような門。



通りに出る。

矯正会館というのがあって、その一角に刑務所作業製品展示・販売ルーム。

食器、靴、衣料品、文房具、家具などいろいろ売っている。
市価に比べれば安いんだろうけど、そんなに激安という感じはしない。
まあ、手作りだし、モノはしっかりしているのだろう。
通りをぶらぶら。
フランス&イタリア、欲張りなメシ屋。

しばらく行くと早稲田通りに出る。
中野駅はもうすぐそこ。
中野通りを行き、中央線ガードをくぐりさらに南へ。
五差路交差点に面した「中野光座」裏の道から桃園川暗渠の遊歩道へ。

東へしばらく行くと、高砂湯。

この銭湯は与一さんのブログで知った。
http://blogs.yahoo.co.jp/yo_i_chi101/48644723.html
昭和銭湯の形態を保ちながらも内装はうまくリニューアルされている。
キレイにペイントされた高い天井。
男湯と女湯の両方に裾野を広げた富士山が、だいぶ高いところに描かれている。
で、本来ペンキ絵が描かれているあたりは窓になっていて、そのむこうには露天の岩風呂。
この露天が開放感たっぷり。周りにビルがないので壁もそれほど高くない。
なんと言っても、聳え立つ煙突がすぐ脇に見えるのがたまらない。
青空に時折白い煙を吐くさまを見ながら湯に浸かる。
良かった、良かった。
風呂上り、桃園川暗渠をさらに行くと、有名な堀越学園。

その裏口。

体調イマイチなので、もう歩くのやめてバスに乗ろうと、大久保通りへ出る。
中野一丁目バス停から山手通りを走る渋谷行き京王バスに乗って帰った。
桃園川暗渠や中野光座など、中野の探訪、じっくりしたいけど、
いつになることやら。
そうそう、先週の「モヤさま」も中野だった。
ウチから近いんだから、もっとちょくちょく行こうかな。