行ってきた。


「渋谷区の要請により」と書いてあるが、
この銭湯、いわば渋谷区営の銭湯になっていたのだ。
渋谷区のサイト内で「玉川湯」で検索したところ、
http://www.city.shibuya.tokyo.jp/city/mayor/syosin/20040930.html
『区長発言(平成16年第3回区議会定例会)』に以下の記述があった。
公衆浴場が、これまで区民の健康保持及び公衆衛生の向上のため、さらにはコミュニティの振興のために、大きな貢献をされたところであり、本区としてもこれを維持・発展するため、公衆浴場の運営に資すべき支援策を講じてまいりました。
しかし、今回、本町4丁目の「玉川湯」と本町2丁目の「幡ヶ谷浴場」の2浴場が同時に廃業されるため、これまで利用されて来られた高齢者等への影響も大変大きく、また、地元から存続の要望があったものであります。そのため本町4丁目の「玉川湯」を取得し、この事業を継続していただくため、補正予算として所要経費を計上したものであります。
つまり平成16年には私営の銭湯としては廃業したのだが、
その後は渋谷区の予算で維持され、運営は元の経営者が行っていたと推察される。
で、今回渋谷区が予算を引き上げてしまう理由なり経過なりも、
区議会とか公的な場で決まったことなのだろうから、
渋谷区サイトに載っていて然るべきだろうが、見つからない。
どーゆーこっちゃ。
とにかく、終わっちゃうので行かねば。
「ウチの最寄の銭湯」と書いたが、
もっと近くにあった第二良の湯が廃業しちゃったから、
ココが最寄となったのであった。
第二良の湯、最後の日も行ったのだが、無料開放だった。
今回ももしかしたらと少し期待していった。
オモテにはなんの掲示もなかったが、入ってみたら、やはり無料だった。
ありがとう!
風呂屋といえば天然温泉など設備が充実した郊外のスーパー銭湯、
あるいは近所でもリニューアルされた銭湯など行くことが多い。
ココはこれといった特徴もない、昭和の銭湯。
それでも意外と通ったように思う。
近所ということもあるが、なんか愛おしい。
今回もじっくり味わってきた。
熱いお湯。
赤富士のペンキ絵。
チョロチョロ出るシャワー。
ケロリンの桶…。
帰りがけ、「それ、お好きなだけ持って行ってください」と。
見ると、タオルやらシャンプーやらが置いてある。
ああ、なんて嬉しいことしてくれるの。
控えめにタオル1本と髭剃り1袋、貰ってきた。

サヨナラ、玉川湯。
またひとつ、歴史を積み重ねてきたモノが無くなる。
近くで残っているのは南新宿・奥の湯くらいでしょうか。