「カルナヴァル」に収録されている「スローターハウス」という曲を通して、
カート・ヴォネガットという作家を知り、ハマったのは20年くらい前のこと。
そのヴォネガット先生が先日亡くなられた。享年84。
最も好きだった作品は「スローターハウス5」。
(前述のZELDAの曲は、この小説に出てくるゴスペルを元にして詞が書かれている)
第二次大戦、ドイツ軍の捕虜になった米兵がドレスデンの絨毯爆撃を経験する。
これは作家自身の経験に基づいているのだが、
この地獄絵図を描くにあたってこの作家は何年も悩んだあげくついに、
タイムスリップやエイリアンによるアブダクトをも織り込んだSF的手法により、
奇想天外な悲喜劇に仕上げた。
通常兵器での爆撃では史上最も悲惨とも言われるドレスデンの惨劇を
実際に経験した者としては、伝統的なスタイルの小説では描ききれなかったのだと思う。
この作品に先立つ「猫のゆりかご」、「タイタンの妖女」などのSF作品も素晴らしいが、
この作品のための習作となったようにも感じる。
作中の、
「人生において知るべきことはドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』にすべて書いてある。
でも、もうそれじゃ足りないんだ」という台詞が印象深い。
名匠ジョージ・ロイ・ヒルにより映画化もされている。
TVで見たが原作の大ファンからすればイマイチであった。
米国の若者の間での
この作家のカルト的人気を決定付けたと言われる傑作が「猫のゆりかご」。
天才物理学者による世界を破滅に導く大発明品、
それを密かに譲り受けた学者の遺族たち、
絶海の孤島を舞台に、新興宗教も絡む展開は、
池澤夏樹の「マシアス・ギリの失脚」にも通じる感覚。
SFの要素のない初期の秀作、「母なる夜」も素晴らしい。
映画化されてるそうだけど、見てない。
きちんと撮れば「善き人のためのソナタ」っぽい感覚の傑作になるはず。
もっと評価され、また映画化もされていい作家であろう。
ノーベル賞候補になってもよかったと思うほどだよ。





しらない情報が多くてためになりますね。勉強家なんですね
アドセンス収入大暴露
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私はヴォネガットの本に出会って15年くらいですが、ハッピーなときも鬱なときもヴォネガットの本は傍らにありました。
今回、何度目かの再読をしながら過去を思い出しています。
また機会がありましたら宜しくです。